う蝕の原因について その1(細菌)

こんばんは!札幌市南区にある、常盤プロケア歯科クリニックの歯科医師 今多です!

歯医者さんと言えば、と聞かれてすぐ思い浮かぶもの。そう、虫歯ですね!今回から何回かに分けて、虫歯=う蝕の原因についてお話ししていきます。

う蝕の原因は、実はさまざまな要因が絡み合っています。その要因とは…

  • 細菌
  • 時間
  • 飲食物
  • 宿主

の四つです。

今回は、う蝕の原因のひとつである、細菌についてみてみます。

う蝕は、歯垢(デンタルプラーク)の中に潜んでいます。歯垢は、歯の表面のうちの狭いところや凹んだ部分に溜まりやすいのですが、つまりその部分がう蝕の好発部位(う蝕にかかりやすい部位)でもあるのです。

歯垢には何種類もの細菌が潜んでおり、その中でう蝕に大きく関係している細菌がいます。それが…

  1. ミュータンス菌(Streptococcus mutans)
  2. 乳酸菌群

なんです。

1.ミュータンス菌

ミュータンス菌については、TVCMなどで名前を聞いたこともあるかと思います。この細菌がう蝕の主犯格です。この細菌には、他の歯垢に潜んでいる細菌には無い特殊能力があります。それは、

「砂糖を利用してねばねばした物質をつくり、歯にくっつく足場をつくる」

ことです。

つまり、お口の中にある砂糖を取り込み、ねばねばした物質(「不溶性グルカン」といいます。)を作り出すことで歯の表面にへばりつくようになるのです。へばりつくのは、ミュータンス菌だけではありません。他のう蝕を進行させる細菌も便乗してへばりついてきます。この「不溶性グルカン」の不溶性というのは水に溶けないという意味です。言い換えると、唾液で溶けないので、歯の表面に作り出されても流れずに残ることを意味します。

さらに、ミュータンス菌は砂糖を利用して酸も作り出します。う蝕になって歯に穴があくのは、この酸の仕業なのです。酸が歯を溶かすんですね。

2.乳酸菌群

次にう蝕の原因として挙げられるのが、乳酸菌です。乳酸菌と言えば、ヨーグルトなどに含まれていて「腸ではたらく乳酸菌」などのTVCMのフレーズでおなじみですね。

ヨーグルト食べたら虫歯になる!

…と思ったあなた、ご安心ください。乳酸菌にも種類が様々あるんです。お口の中にもともと潜んでいる乳酸菌がう蝕の原因であって、ヨーグルトにいる乳酸菌はう蝕の原因とはなりません。但し、ヨーグルト(特に加糖)を食べてその後に全然歯を磨かない、なんてことになれば当然虫歯にはなりますのでご注意を!

さて、この乳酸菌、歯にとってどのような悪さをするのでしょうか。それは、乳酸菌の高い酸産生能力にあります。ミュータンス菌の作ったねばねばに便乗して歯の表面にくっつき、強力な酸を産生することでう蝕の進行を促進します。ミュータンス菌が作ったとっかかりを利用して乳酸菌が更に進行を進めるのがう蝕の進行パターンです。

 

いかがでしたか?今回はう蝕の代表的な原因細菌をお伝えしました。次回は、う蝕の原因 その2(時間)編をお送りしたいと思います。おたのしみに!

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